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かもめや日記

北海道小樽市にある小さな宿「おたる北運河かもめや」のブログです
おたる北運河かもめやのホームページは http://kamomeya.main.jp
雪あかりの路始まる
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    札幌では雪まつりが始まり、小樽では夜のイベント、

    「雪あかりの路」が開催されている。

    わが宿も、それなりに忙しく、町中や運河がどうなっているのか

    わからない。このところ少しあたたかく、雪が解けかかっている。

    この地に住む者は、少しでも気温が高いと喜ぶのだが、

    雪を見に来ている人には、解けかかって汚れた雪など、

    なんの魅力もないだろう。

     

    そうこうしているうちに、また少し冷え、さっと雪が積もった。

    昼間、犬を連れてにぎやかな運河や、町なかを歩いてみると、

    なんと外国人ばっかりだ。

    おもに中国や韓国、台湾、シンガポールといったところだが、

    うちに来た日本人のお客さんが、

    「小樽は、7割が外国人ですね」といった。

     

    マルコはぐんぐん引っ張り、外国人のところへ駆けよっていく。

    喜ぶ人、逃げる人、さまざまだ。

    毛皮のえり巻を持った人のえり巻に飛びついていくので、

    それを押さえるのに苦労する。

     

    夜になって、息子が珍しく「写真とってくるよ」といって

    運河方面にでかけた。

    ずいぶん人が出ていて、雪のオブジェに明かりがともり

    なかなかよかった、という。

     

    2日ほど前、昔の三井銀行だった格調高い石造りの建物を

    夕方から夜に開放しているというので、行ってみた。

    久しぶりに足を踏み入れると、

    大理石の長いJの字型のカウンターに、アクセサリーや

    ガラス製品など、アートな作品が並び、売られていた。

    作品も洗練されていて、とってもおしゃれだが、

    何より、その銀行の内部の品位ある造りに

    感動した。

    昭和2年に建てられたという。昔の小樽の町力とでもいおうか。

    いま、日本中をさがしても、こんなシックな建物は

    そうないのではないか。

    わが小樽に、あらためて敬意を表したひと時だった。

     

     

     

     

    ちょっと気持ち悪いピコ太郎。よく見ると、パイナップルと

    アップルとペンが置いてある

    旧三井銀行入口。中はシックですてきだ

     

    | - | 15:47 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
    湯たんぽの効用
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      毎度のことながら、厳寒の季節の真っ只中にいる。

      店の前にうずたかく積まれた雪山の間から、道路に積もった雪の

      様子を見たり、向かいの駐車場の積雪状況を

      びくびくしながら見たりしている。

      今の雪の降りようで、今日の行動が決まるからである。

       

      息子は、広い駐車場の除雪を、機械を使って

      雪まみれになりながら、毎日のようにやっている。

      犬も散歩に連れて行かなきゃいけないのだが、

      機械を使っている時は、犬を駐車場の端のほうにつないで

      おくと、雪の中を走り回って喜んでいる。

      散歩がわりになり、一石二鳥だ。

       

      車の運転も危ないし、凍った道を歩くのも大変だ。

      転んでけがをする人も多い。

       

      こんなとき、毎日犬の散歩をするのもけっこう危ない。

      マルコもだいぶ大きくなって、ものすごい力で引っ張る。

      私も散歩中にグイと引っ張られ、滑って転んで、

      しばらく道路に倒れていることがある。

      すると、マルコがかけ寄ってきて、

      「どうしたの?」といわんばかりに、体の上に乗ったり、

      前足をかけたりしている。

      生まれて7か月、わが家に来て4か月のこの犬も、

      ずいぶんわかるようになったなぁと、

      親バカならぬ飼い主バカになって、ちょっと感動する。

      よく考えると、この犬さえいなければ、転ぶこともなかったのだが…。

       

      かもめやの客室は、ちゃんと暖房の設備があり、

      室内はあったかいが、スタッフが泊まる2階は、

      昔の造りなので、すごく寒い。

      私が寝る部屋では、ストーブを使っていないので、

      寒いのなんの。冷蔵庫の中より寒いくらいだ。

      子どもの頃は、暖房のない部屋で寝るのが当たり前だったが、

      現代の人は、けっこうあったかい部屋で寝ているのでは

      ないだろうか。

      私は、昔を思い出しつつ、がんばって寒いところで

      寝ようとしてみるが、凍死するのではないか、と思えるほど。

      そこで、湯たんぽを使ってみた。

      何十年も湯たんぽなんか使ったことがなかったが、

      ためしに使ってみると、これがなんとも心地よい。

      湯たんぽが一つあるだけで、天国のようだ。

      そして、これを使うことによって、心なしか

      体調がよくなったように思える。

       

      医学的に考えると、足をあっためると血流がよくなり、

      体温も上がる。

      体温が上昇すると、免疫力も高まるので、

      全身の機能が改善すると考えられる。

      若い人はこんなこと考える必要もないが、

      年を取ると、ほんとうにこの体の変化は驚くほど、うれしいものだ。

       

      この湯たんぽは、寝入りばなは熱いくらいだが、

      時間とともに、お湯の温度が下がっていき、

      体にやさしい効果がある。朝はほんのり温かく、

      よく眠れた、という感じで目が覚める。

      どんな健康器具よりいいと、実感している。

       

      子どもの頃は、水道からお湯が出るなんてことはなかったので、

      朝、湯たんぽのお湯を洗面器にあけて、

      これで顔を洗ったものだった。

      乏しい時代の貴重なぬるま湯を、今は懐かしく

      思い出す。

       

      それにしても、北海道の人はエライ!

      こんな寒さの中で、雪と闘いながら生活しているのだから。

      「なぜ、こんなところに日本人が?」

      だれかこんなテレビ番組を作ってくれないだろうか。

       

      2月に入ると、この雪と寒さを楽しむ「雪まつり」

      「雪明かりの路」のイベントが始まる。

      わが宿もすでに予約がいっぱい入っている。

      あったかい地方の人々から、寒さを喜ぶ気持ちを

      学びたいものだ。

       

      凍り付くような朝の運河

      かもめやの前の雪山に、雪かき道具を並べてみた。

      たいていの家に、これくらいの道具はある

      現代の湯たんぽは、プラスチックでできていて、とても軽く

      安い。布の袋がついていて、1000円もしない

       

      | - | 15:51 | comments(6) | trackbacks(0) | - | - |
       カフェ「うぐいす」で、新年のランチ
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        新しい年が始まって、すでに1週間が過ぎた。

        かもめやも、お正月は休んでいたが、

        ゆっくりと再開した。

         

        お正月は、どこへも行かずに、しんしんと降る雪に

        埋もれていたが、犬の散歩は待ったなし。

        降り積もる雪の中を、毎日2キロほど歩いた。

        いつもいく小樽公園近くの図書館や弓道場、大正天皇が小樽に来た時、

        わずか2日間泊まるために建てられたという公会堂、

        はるか向こうに天狗山を見渡せる雪野原の体育館グランド、

        このあたりを、犬に引かれて歩く。

        散歩の途中で、緑小学校の前を通るが、

        ここに小さな古〜い家がある。

        人が住んでいないのかな、と思うが、よく見ると、

        UGUIS(うぐいす)というカフェをやっている。

        ここは、若いオーナーが、古い家を自分でリフォームして、

        パンも焼き、料理も作るといった、

        何もかも手作りのアーティストの店なのである。

        週末しかやっていないようだが、お正月明け、オープンしている

        というので、息子と2人で行ってみた。

         

        若い男性が、一人でパンを焼いたり、料理の準備をしている。

        おいしそうなパンが、何種類も並んでいた。

        そのパンを使ったサンドイッチを注文すると、

        パリッと焼いたパンに、アボガドや生ハム、チキンなどを

        はさんだ、見た目も美しいサンドイッチが運ばれてきた。

        ここは、テーブルなどの家具まで手作りしていて、

        なんともあったかいアートな空間なのだ。

        窓から雪景色を眺めながらランチを味わうひととき、

        どこにも行かなくても、遠い世界を旅している気分になる。

        このオーナーのすがすがしい才能を堪能して、

        新しい年、心が満たされた。

         

        また、宿は休んでいたが、ときどき店で仕事をしていた。

        すると雪の中を歩いてきた、スタイリッシュな黒いいでたちに

        山高帽が似合う老年の男性が店をのぞいている。

        「こんにちわ。お久しぶりです。店やってるの?」

        という。

        ああ、あの人だ。

        数年前に、何回か大みそかになるとわが宿に泊まって、

        夜中に田中酒造がカウントダウンで樽酒をふるまう行事に、

        雪の中を出かけて行った建築家のAさんだ。

        あのころは、うちも元旦におせちを出していたので、

        それを喜んで食べてくれた。

        今は私も年を取り、おせちづくりのハードな仕事ができなくて残念だ。

        この人は、大手ゼネコンで働き、箱根の彫刻の森美術館も

        設計したという。

        いまは札幌在住だが「東京に呼ばれて、ほとんど東京で

        仕事をしているんですよ、でも、東京は疲れます…」

        オリンピックも近いためか、東京は建築の仕事をする人が

        足りないんだそう。

        彼は、もともとは東京巣鴨の出身だが、

        小樽の町や石造りの建物が好きだという。

         

        数年前、巣鴨のとげぬき地蔵商店街を歩いたことがある。

        私が育った小樽の梁川通りに似ていて、飾らない人々の暮らしが、

        そこここににじんでいて、

        なんともいえず懐かしい町だった。

        かもめやを始めるとき、

        こういう町の気分を表わしたいと思った。

        「また今度泊まりに来ます」と老建築家は言ったが、

        彼のふるさとと小樽の町、そしてわが宿は

        どこか共通点がある。

        昔の暮らしの面影が今も自然に息づいている

        というところだ。

         

        雪に埋もれる弓道場

        大正天皇行啓の折に建てられた公会堂

        手作りリフォームのカフェ うぐいす

        レーズンやクルミ入りのパンが絶品

         

         

         

         

         

         

        | - | 11:46 | comments(5) | trackbacks(0) | - | - |
        坂は氷のすべり台
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           年の瀬もいよいよ押し迫り、極寒の海に

          カモの姿が見られるようになった。

          運河べりにも雪が降り積もり、わずかに人ひとり通れるくらい

          の道がつけられている。

          しんしんと冷え込み、外を歩くのもつらいのだが、

          犬がいるからしかたがなく、運河を散歩する。

          ところどころに凍った雪が浮かんでいる鏡のような水面に、

          黒い子ガモが何羽もすいすい泳いでいる。

          冬になると、どこからかやってくるのだろう。

          寒い地を目指して飛んでくる。

          寒さをなんとか避けようとしている北国の住人には、

          わざわざ寒いところを探してやってくる生き物がいるなんて、

          考えられない。

          しかし、寒いところが快適と感じる動物もいるのだ。

          人間は、いったいどっちなのだろう。

          北国の住人は、寒いところが好きなんじゃなくて、

          そこに住むのが運命だ、と思って、なかばあきらめて

          暮らしているに違いない。

           

           年末に、記念すべきお客さんが来た。

          美瑛で知る人ぞ知る「四季の風」という蕎麦屋さんをやっている

          年輩のご夫婦だ。

          宿を始めたばかりの頃、一度来てくれたことがある。

          年の頃は70前後のおふたり。

          ご主人は昔、交通事故に遭って足を怪我されたということで、

          杖が必要で、歩くのがなかなか困難なのだが、

          見渡す限りの畑の中に、木造の建物を自力で建てたという。

          そして、そば打ちを習って、手打ちそばを出している。

          この店が、美瑛では大人気。

          一度行ったことがあるが、窓の外の丘陵には一面の畑が広がり

          その眺めはすばらしい。

          歯ごたえのある滋味豊かなそばを食べながら、

          雄大な景色を眺める気分は最高だ。

           

          このご夫婦は、前向きで、ものすごく元気。

          ご主人は「最近、町会議員もやっているんですよ」という。

          町の古い体質を改革して、町民がほんとうに納得する町にしたいと、

          孤軍奮闘しているという。

           

          小樽の町のあちこちの写真を見て、地獄坂の教会を見てみたい

          というので、お客さんの車に同乗した。

          私が教会の裏手に住んでいるというと、

          行ってみるという。

          その日はしばれがきびしく、家の前の坂はつるつるに凍り、

          氷のすべり台みたいになっていた。

          家の住人でさえこの坂を上るのは危険なのだが、

          なんと、このご主人は、杖をつきながら、なんとか工夫し、夏の靴で

          坂を上った。

          下るときは、もっと危険だ。しかも、足が不自由で、

          「転んだら、自分の足にとってはかなり危ないから、絶対に転べないんだ」という。

          え〜っ、どうしてこんなところまで来ちゃったの。

          どうやって降りるのか。

          しばし茫然としていると、なんと彼は凍り付いた坂に

          お尻をつけて、毛糸の帽子を片手にてぶくろみたいに巻き、

          片手に杖を握って、すべり台をすべるようにお尻で下っていった。

          下には、奥さんがニコニコ笑って見ている。

          奥さんの待っているところまですべっていき、彼は平然と立ち上がる。

          小さなアドベンチャーをおもしろがっているようだ。

           

          「窮すれば通ず」。

          この人、いや、このご夫婦は、これまで生き抜くのに、

          何度こんな知恵をしぼってきたのだろう。

          長年雪国に暮らしてしている私は、

          こうやってお尻で坂を下った大人を見たことがない。

          あまりのたくましさに、言葉が出なかった。

          二人は、昔、山登りをしていたという。

          ご主人が足を怪我する前のことだ。

          登山家の不撓不屈の精神が、その後の困難な歩みをも

          支えたのだろう。

           

          人生を進むのに、決まった歩き方はないのだ。

          立って歩けない道は、這ってもよし、転がってもよい。

          どんな方法でもいいから、前進することを楽しめばよいのだ。

           

          かもめや10年目にして、すばらしいお客さんから深い知恵を学んだ。

           

          運河の中に、ゴマみたいな黒いものが見える。それがカモだ

          今年も石倉のプレスカフェに、つららが下がる

          冷え冷えとした朝の北運河。向かいの丘、手宮公園に朝日が

          当たる

           

           

           

           

           

           

           

           

          | - | 10:49 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
          雪の日の散歩、顕誠塔まで
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            12月初旬というのに、大雪に見舞われた。

            1度に40僂盥澆蝓⊃汎阿がとれなくなった。

            それでも、犬を散歩に連れて行かなければならない。

            雪国の飼い主は、なかなかつらい。

            この様子をブログに書いて、いざ保存、というときに、

            また全部消えてしまった。

            茫然自失…

             

            しかし、嘆いてもしかたないので、

            散歩先の小樽公園近くの小高い丘の上にある

            顕誠塔という慰霊塔付近の雪景色の写真をのせることにした。

            日露戦争で亡くなった人の慰霊碑で、大正12年に

            建てられたという。

            17mもある石の塔の上に金鵄(金色のトビ)がとまっている格調高いもので、

            パリの広場にありそうだ。

            この場所から、天狗山や港が見渡せる。

            この犬は、わが家に来てから3か月。

            小樽の隠れた名所をけっこう歩いている。

            そのうち、お客さんを案内して、散歩につれていくことができる犬に

            育てたいものだ。

             

            顕誠塔付近の広場

             

            大雪もなんんその。大喜びのマルコ

             

            | - | 17:26 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |