SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS

09
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
--
>>
<<
--

かもめや日記

北海道小樽市にある小さな宿「おたる北運河かもめや」のブログです
おたる北運河かもめやのホームページは http://kamomeya.main.jp
<< 祝津でにしん群来まつり | main | 聖地のシンボルツリー >>
サマータイム
0

    あちこちの山の斜面が白く見えたかと思ったら、

    アカシアの花が一斉に咲き、そして散っていったのだった。

     

    週末の朝、いつものようにマルコをつれて手宮線跡を歩き、

    運河公園に行った。

    すると、少し離れたベンチに、ムーミンの絵本に出てくる

    スナフキンに似た細身の人が、三味線のような楽器を

    縦にもって、弓を左右に動かし、演奏している。

    流れてくるメロディーは、なつかしいジャズの名曲サマータイム。

    風のようにヒューゥと吹いてくる少し悲しげなこの音は、

    私の琴線に触れた。

    「琴線に触れる」言葉通りの体験だ。

    だいぶ離れた場所で、しばらくこの音を聞き、

    心を集中していた。

    すると、その人は立ち上がり、楽器を持って歩き出した。

    噴水の向こうから、ぐるっと回ってこちらの方へ来るようだ。

    男性か女性か、年のころは? いずれもわからない。

    すると、その人の後ろ、1mばかり後を黒っぽい猫のような小さな動物が

    トコトコ歩いてくるではないか。

    あれっ、野良猫かな?

    その人と小動物は、

    だんだんこちらへ近づいてきた。

     

    「おはようございます」

    どちらからともなくあいさつをする。

    犬を連れて散歩する人たちは、出会うと、知らない人でもこうして

    あいさつを交わすのだ。

     

    その人は結構年輩の女性だった。

    連れていたのは、猫ほどの大きさの犬。

    「素敵ですねぇ。その楽器はなんですか?」と私。

    「胡弓なんですよ。まだ始めて5年ぐらいなんです。

    なかなか練習する時間がなくて」と彼女。

    「サマータイム、大好きです。こんなところで聞けるとは

    思わなかったわ」と私はしみじみ言った。

     

    マルコとその小さな犬は、けんかもせず、鼻を突き合わせて

    お互いに相手の様子を探っている。

    「仕事で夜勤もあるものですから、せめて休みのときは

    こうやって公園へ連れてきて散歩させようと思って」

    看護師さんか介護士さんかもしれないな、と思う。

     

    それにしても、この物悲しい胡弓の音色でのサマータイムは

    意外にもぴったりだ。

    この一連の短い時間、異次元に行ったような気分だった。

    すでにこの世を去った人が、人として生きた時間を思い出すような…

    そう、自分の人生を振り返ると、音楽にすれば「サマータイム」だな…

    私はなんだかそんな気がしてしかたがない。

     

    人は、自分のこれまでの人生を、ある1曲で表すとすれば、

    どんな曲になるのだろう。

    1曲がむずかしいとすれば、その時々の曲を。

    若いころはモーツアルトの「トルコ行進曲」

    中年からはベートーベンの「運命」、晩年は北島三郎の「与作」、なんてね。

    考えてみるのもおもしろいかもしれない。

     

    運河公園

    向かいの木下のベンチで胡弓の演奏をしていた

    噴水の上でカモが休んでいる

    いつも公園の木につないで、マルコを遊ばせている

     

     

     

     

     

     

     

     

    | - | 07:56 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
    【扉をたたく人】
    妻を亡くした初老の大学教授と、アフリカン・ドラム奏者の移民青年との心の交流を描いた2007年の米映画「扉をたたく人」を思い出しました。胡弓を奏でる女性ともう一度で会ったらドラマが始まりそうですね。

    でも胡弓で弾く「Summer Time」って想像しにくいですね。「Summer Time」はやっぱりジャニス・ジョップリンかなあ。公園で聞いたら昔を思い出しそうな曲はサッチモの「What a wonderful world」、カーペンターズの「Yesterday once more」、セルメン66の「Night and day」くらいかな。

    我が家の目の前にとても大きな公園があって、朝夕は犬の散歩のラッシュになります。犬種は殆どが、ミニチュア・ダックスフンド、トイ・プードル、マルチーズなどの高そうなブランド犬で、飼い主同士がすれ違うとやはり挨拶して話し込んだりしてますが、すれ違いざまに聞こえてくるのは自分の犬の自慢話しばかりで、私の嫌いな人種が多いですね。驚くのは、犬専用のベビーカーに犬を乗せ飼い主が歩いているのを時々見かけますが、犬を歩かせなくても良いのでしょうか?理解できな〜い。
    | koishi3 | 2018/06/23 10:11 PM |

    運河公園には私も行きました。懐かしい。
    楽器を弾くには場所と時間を配慮しなくてはなりません、そのことを思い出させるスナフキン風演奏家の一言ですね。
    koshi3 さんのご意見とは少し違いますが、胡弓で弾くサマータイムは結構いいのではないでしょうか。
    「風のようにヒューゥと吹いてくる少し悲しげなこの音は、私の琴線に触れた」という一節で、たちまち音色もメロディーも聴いた気がしています。
    ところで、マルコ君、すっかり大人になっちゃって!
    かわいかったのに、立派なハンサムになりましたね。
    | Wako | 2018/06/27 9:50 PM |










    http://blog.kamomeya.main.jp/trackback/1243128