SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS

06
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
--
>>
<<
--

かもめや日記

北海道小樽市にある小さな宿「おたる北運河かもめや」のブログです
おたる北運河かもめやのホームページは http://kamomeya.main.jp
<< 馬を訪ねて三千里 | main | 「ない」ことの良さ >>
孤独な旅立ち
0
     淡い桜はほとんど散ったが、ぼってりと濃い桃色の花をつけた
    遅咲きの八重桜があちこちで満開だ。
    この季節、小樽はどこを歩いても花、花、花。
    開花をじっと待っていた花たちが、一斉に咲きほこる。
    スズランやライラックも清楚な花をつけている。
    北海道の一番いい季節だ。

    今朝は小樽公園から、その奥の白樺林を散歩して、
    新緑の小さな葉を広げ始めた白樺の木に腕を回して
    体を寄せてみた。
    いま、健康のため少しずつ氣功をやっているが、
    こうすると、木から気がもらえるという。
    生命力が旺盛になる今の時期、ほんのりと温かな白い木肌から
    木のエネルギーが伝わってくる。
    「そんなの気のせいだろう」という人がいるかもしれないが、
    本当の意味で、気のせいなのだ。
    木からのエネルギーで、弱った体も元気になること請け合い。

    こんな時期、北海道の中でも極寒の地、占冠(しめかっぷ)から
    若い女性が車でやってきた。
    ギターより大きな楽器のケースをもっていたので、
    「演奏会があるのですか?」と聞いたら、
    「いいえ、占冠に5年いて、木工をやっていたのですが、
    そこから愛知県の実家に引っ越すんです。これはチェロで、
    趣味で中学のときからやっているんです」という。
    北海道の寒いところで木工の修業をして、これから愛知や岐阜で
    また仕事を続けるつもりだという。
    「フェリーで新潟まで行って、そこからゆっくりあちこちドライブして
    帰ります」と。
    わが宿には、ときどきこういう人生の節目を迎えた若い人が
    やってくる。
    数年前には、浦河で競走馬の世話をする仕事に就くという
    若い女性が、大阪からお母さんに付き添われて車で来たことがあった。
    「この子は本気なんです」とお母さんは寂しそうに言っていたことを
    思い出す。

    人が本気で何かしようと決心するときは、孤独だが、
    またすがすがしい気に満ちているものだ。
    こんな人たちを見ていると、こちらも冷たい滝のしぶきを浴びたような
    気持ちになる。
    未踏の世界に一歩踏み出す若者に、神の祝福あれ。

    かもめや裏の手宮線跡に遊歩道ができ、最終線路まで、
    あと1区画を残すところとなった。
    最後の1区画に、アイヌ犬が数等飼われている。
    この犬たちを眺めるのが楽しみだったが、
    追い詰められた彼らはどうなるのだろう。
    息子といつも妙な心配をしていたが、
    今日また通りかかったら、
    「どうにでも好きにしてくれよ、人間ども…」
    といった投げやりな様子で、あたたかな日差しの元
    何頭かがふて寝していた。

    くよくよしないところにこそ、動物のよさがある。



    少し前の手宮公園

    かもめや裏の手宮線跡。遊歩道が延びて、最後の1区画を残す
    ところとなった
    最後の1区画の線路脇に飼われているアイヌ犬。
    彼らの行く末はいかに?
    | - | 16:04 | comments(4) | trackbacks(0) | - | - |
    木の『気のせい』なんて、幾重にも感心しました。
    自然の力は意識するしないに関わらず、本当だと思います。

    小樽から新潟行きのフェリーが出ているのですね。
    逆のもあるのかしら。車の運転はできないのですが、フェリーで北海道まで行くのも、夢のひとつでした。
    | Wako | 2016/05/19 6:50 PM |

    ニ―ル・ヤングの「孤独の旅路」という名曲を思い出しました。
    息子さんに訊いてください。

    チェロは、この前目の前で見たばかりなので印象深いですね。
    大きな楽器で深い音をだしますが、移動は大変でしょう。

    アイヌ犬のふて寝が、哀愁と滑稽さを感じさせますよね。

    『勝手にしやがれ!』と言ってるようです。
    | John 1940 | 2016/05/19 7:25 PM |

    新潟から小樽行きのフェリーが出ています。
    疲れているとき、入院するつもりで乗るといいですよ。
    長時間波に揺られながら寝ていると、小樽につく頃には
    体が楽になっています。wakoさん、ぜひいらしてください。
    関西方面からは、舞鶴から出ています。
    フェリーで来るお客さん、たくさんいます。
    | 店主 | 2016/05/20 2:22 PM |

    アイヌ犬が呟いた。
    「日向ぼっこをしていたら、気持ちが良くて眠ってしまったのだよ。不貞寝などと決めつけないで欲しいな」
    | 蛍 | 2016/05/23 7:13 AM |










    http://blog.kamomeya.main.jp/trackback/1243058