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かもめや日記

北海道小樽市にある小さな宿「おたる北運河かもめや」のブログです
おたる北運河かもめやのホームページは http://kamomeya.main.jp
当たり!
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    このブログにも、すっかりご無沙汰してしまった。

    Johnさんがかもめやに来てくれたのは、10月半ばだった。

    私が、実家にあった亡き父の上履きをはいてきて、店の玄関に置いてあったら、

    なつかしがってくれた。

    そう、この方は、元小学校の先生だから。

    そのことをコメント欄に書こうと思ったら、

    パソコンの調子が悪くて、何回も消えてしまい、

    なげやりになって、書くのをあきらめてしまった。

     

    この間は、大阪のおばちゃんたちと同じ、貝塚出身

    いまは鎌倉在住の鳩さぶれさんが来て、「Johnさんは元気ですか」

    といっていた。

    相変わらず忙しそうで、帰ってから「友和のパンを買って、

    龍宮神社でお参りし、三角市場でシャコを食べて大満足!」

    というメールが来た。

    本当にこの人は小樽好きだ。

     

    いまの時期は宿泊のお客さんは少ないが、

    それでも、店や自宅を訪ねて来る友人、知人が多く、

    いつも忙しい。

     

    そうこうしているうちに、昨日のドカ雪。

    いっぺんに20〜30兩僂蝓息子は店と自宅の雪かきで

    終日働いている。

     

    一昨日、小学校時代の友人が訪ねて来て、食通の彼女から

    タラのこぶじめと北寄貝のお刺身をいただいた。

    これは珍し、うれし。と、その夜、店のキッチンで

    いつものように立ち食い。なんともおいしい。

    夜おそく来るお客さんを待っている間、おなかがすいて、

    そのあとフランスパンをバリバリ食べた。

    その日は、札幌ドームで嵐のコンサートがあるとか。

    で、若い女性客が来たのは、なんと夜中の1時。

    ああ、悲しや、宿屋業。

     

    翌朝、4時ごろ、なんだかみぞおちのところが痛い。

    横になったり、寝がえりを打ったりしながらやりすごしたが、

    朝、お客さんが帰ったあとも、また痛む。

    週末なので、消化器科の病院をさがして行って、昨夜食べた魚介類のことを言った。

    それをくれた友人に聞いたが、彼女はなんでもないといった。

    「固いフランスパンもいっぱい食べたので、食べすぎかもしれません」

    と医者に告げると、

    「食べすぎなら、病院に来ないでしょう。いつもと違うと思ったから

    来たんじゃないの?」と医師はいう。

    「ん、まぁそうですね」と私。

    「これは、魚の虫かもしれないから、胃カメラで調べてみますか?」

    いやだいやだ、しかし、週末でもあり、これ以上痛くなったら

    困る。

    仕方なしにOKした。

     

    うんうんうなりながらカメラを飲んでいると

    「あ〜っ、むずかしいところにいるなぁ」と医師。

    「やっぱりそうか。だけど、やりながら、そういうこと言わないでよ…」と無言で抗議。

    しばらく苦悶していると、「はい、おわりました」

    ふ〜っ。

    そして、再び診察室にいくとパソコンの画面に、胃の中の様子が

    映し出され、なんと、胃の壁に2〜3センチの白い長い虫が

    うにょうにょと張り付いているではないか。

    「きゃあ〜、すごい!」思わず叫ぶと

    「あまり大きい声、出さないでください」と医師。

     

    すると、看護師さんが、小さい水が入ったびんの中にいる

    虫を持ってきた。「これですよ」

    「きゃぁ…」

    「こんな大きなの、どこにいたんでしょう」と私。

    「タラじゃないかな。これは、食べた人全員に虫が行くんじゃなくて、

    たまたまそこを食べた人に行くんだ。胃の壁に虫が刺さりこんで痛むんです。

    ま、大当たりですな」

     

    「宝くじには当たったことが無いのに、こんなものに当たるなんて、

    悔しい…」

    そうか、サバなどに当たる、というのは、

    アレルギーとか、細菌とかじゃなくて、

    虫なんだ。

    なるほど、「あたる」という言葉の意味がわかった。

    それにしてもこの医師、痛みの原因を一発で当てた。

    これも「大当たり」。

    そろそろ胃カメラを飲んで、胃の検診をうけなくてはならないかな、

    という時期だった。

    「胃のなかはきれいで、がんとかの心配はありません」

    これには、ほっ。

     

    いろんなことがわかった。

    この虫は、アニサキスとかいうのかな。

    「虫の居所が悪い」という言葉もある。

    虫に好かれるのも、考え物だ。

    一番の収穫は、この医者の腕かもしれない。

    みなさま、なまものにはくれぐれもご用心を!

     

    小樽名物手宮線跡 文学館近くの倒れそうな飲み屋街

     

    右は文学館裏

    | - | 10:32 | comments(3) | trackbacks(0) | - | - |
    秋深し
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      秋も深まり、あちこちの古い建物にからまるツタが紅葉して
      ​町を美しく彩っている。
      ​宿も、忙しさのピークを過ぎたので、
      ​実家に引っ越してきて、なかなか片付けられなかった

      家の荷物を整理していると、亡くなった母のメガネが出てきた。
      ​どうせ度が合わなくて、はっきり見えないんだろうな、と思って
      ​ひょいとかけてみると、なんとクリアに、あたりがはっきりと見える。
      ​自分のメガネよりも、ずっとよく見えるのだ。
      これにはびっくり。
      ​そして、このメガネをかけて、鏡を見ると、
      ​今まで気づかなかった自分の顔のしわまでよく見えた。

      ふ〜ん、母は、このメガネで、こんな見え方でこの家を見ていたんだな。
      ​私にはまだ見えていなかった父と母の生活。そして家。
      2人は亡くなって数年たっているというのに。
      わかっているはずだった両親の暮らしが、まだまだわかっていなかった…。

      インデアンのことわざだったと思うが、「他人のことが知りたかったら、
      その人の靴をはいて歩いてみよ」というのがある。
      そんなことをどこかで読んだことがある。少し違うかもしれないが。
      ​夫婦、親子、兄弟でさえ、人のことは本当にはわからない
      ということだろう。
      そう、なんでも簡単に「わかったわかった」などというもんじゃないなぁ

      と思った。

       

      そんな思いで、遠くから小樽にやってきたうちのお客さんの目線で、

      久しぶりに紅葉の町を歩いてみた。

      小樽の住人から、町のツタの紅葉がきれいだ、という言葉は、

      いままで生きていて、一度も聞いたことがない。

      こんなにきれいなのに、みんな当たり前の景色だと思って

      いるのかな。

       

      もったいない。

      美しいものを美しいと感じる、そのことだけでも

      十分幸せなのになぁ。

      そう考えると、身の回りには、タダで自分を幸せにしてくれることが

      たくさんある。

       

      手宮線跡の文学館前にわけのわからんアートのような店がある

      散歩中に一休み、マルコ

      かもめや近くのジャズ喫茶

      錦の塀

      毎年美しい紅葉のツタが見られる

       

      観光の堺町通りの店を彩るツタ

       

       

       








       

       

      | - | 14:51 | comments(5) | trackbacks(0) | - | - |
      白樺林のドッグラン
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        夏の忙しさは峠を越した。
        ​よくぞこの時期を乗り越えたと、我が身をほめたくなる。


        ​ 香川県から、もう何回も来てくれている年配のご夫婦が
        ​今年も来てくれ、小樽を堪能していた。

        白樺林を見たいといって、小樽公園の隣のグランド近くにある

        林を歩いていた。

        ここへ行くのは、小樽通でも上級者で、なかなか趣味がいい。


        数年前にご主人が、ここから近い地獄坂のあたりで、

        昔、石原裕次郎が住んでいたという家を探していて、

        なかなか見つからないので、

        ​「どこですか」と聞かれ、答えられなかったのだが、その時から
        私も、それまでほとんど関心がなかった裕次郎兄弟の小樽での暮らしに
        ​興味を持つようになった。
        ​兄の慎太郎の小説「弟」を初めて読み、
        ​そのころの小樽の様子を深く知ることになる。
        ​その小説の描写をたよりに、時折、地獄坂近くの彼らの家が

        あったらしい場所を歩いてみた。
        「う〜ん、だいたいここら辺かな」というところまで
        ​こぎつけたが、今は空き地になっていて、
        確たる証拠はつかめていない。

        ​ すると、またこの秋の始め、小樽出身で今は東京在住の

        年配の女性がわが宿に泊まりに来た。
        ​小樽の高校の同期会に出席するためだという。
        ​その人は、子供の頃、地獄坂にほど近いところに住んでいて、
        ​小学校に通うのに、いつも友達を迎えに行く道に、裕次郎の家があったといった。
        「ステンドグラスの窓のある、素敵な家でしたよ」と。

        「えーっ、裕次郎の家を見たことがある人に会ったのは、初めて」と私。

        話をしているうちに、彼女の高校は、このブログに時々コメントをくれる

        koishi3さんと同じだということがわかった。

        そして、年代を聞くと、なんと、これまたkoishi3さんと同じ。

        で、2度びっくり。

        彼のことを知っているか聞くと、「う〜ん、クラスが違うので、わかりません」という。

        残念! そう、この年代は団塊の世代でも一番人数が多く、

        同じ学校でも知らない人がいるはずだ。

        それにしても、とっても素敵な彼女。

        高校時代は男子が多い学校のマドンナだったに違いない。

         

        宿の仕事も一息ついたので、

        マルコを、郊外の望洋台にあるドッグランに連れて行った。

        ここへ行くのは初めてだ。

        広いパークゴルフ場の隣、白樺林のはずれに、

        これまた広い広いグリーンが広がる。

         

        マルコを放すと、いつもおこられてばかりいるので、

        彼ははじめ「いいのかな?」という顔をしていたが、

        ボールを投げると、全速力で追いかけた。

        狩猟犬だけあって、その走りは、わが犬ながら、

        なかなかシャープでかっこいい。

        秋の日差しの中、緑の中を駆ける犬を見ていると、

        心がなごみ癒される。

        こんないいところが、小樽にあったのだ。

         

        運河の向こうに日本郵船の建物が見える。空には虹が…

        北運河の石畳に、ハマナスの赤い実が映える

        白樺の向こうにはパークゴルフ場が広がって

        | - | 10:06 | comments(7) | trackbacks(0) | - | - |
        友人来宿
        0

          9月のある日、学生時代の友人、たかりんさんが、わが宿を訪れた。

          2日前に札幌でクラス会があり、名古屋からかけつけた. その帰りに、

          1人でかもめやに行く、といって来てくれた。

          去年、彼女の友人,wakoさんが、「かもめやに1人で行ってよかった」 といったのを

          聞きつけたらしい。

          2人ともブログ「かもめや日記」にときどきコメントを入れてくれるので、

          ご存知の読者もいるだろう。

           

          たかりんさん、wakoさんとも夕張の出身で、

          たかりんさんと私が友達なので、いつのまにかwakoさんとも友達になった。

          たかりんさんは学生時代からクラス1の勉強家。

          私のように、向かいの大学にいって、

          落語研究会をのぞいては笑ってばかりいた遊び人とは違うのである。

          あっ、このブログにコメントを入れてくれる常連さんは、

          落語研究会にいて、命かけて高座に上がっていた人たちだった…

           

           今回のクラス会で、出席した人たちが、短い近況報告したあと、

          トリで、たかりんさんが源氏物語の講義、講演をしてくれた。

          そんなサプライズがあるとは知らず、突然のプレゼントにびっくり。

          テーマは、源氏物語に出てくる「老い」について。

          あの猛暑の中、また忙しい中を、彼女はこの日のために 相当準備をしていたらしい。

          講演はすばらしく、卒業以来ウン十年、家庭を持って子育てをしながら 勉強を続け、

          いまも名古屋の大学で講義をしている。

           

          わが宿で、深夜まで語ったとき、 「あの講義は、ほんとうによかった。

          時間がたりなくて もったいなかった。こういっちゃぁなんだけど、 落語の名人の語り口みたいだったわ」

          といったら、 「それはうれしい感想だわ」といってくれた。

          年を重ねて、人間の、また物語の考察が深みを増し、 いぶし銀のような味わいが残る。

          この日のために、かもめやに、wakoさんから「たかりんさんに食べさせて」 といって、

          ごちそうが届いていた。 この人たちの友情って、すごい。 そのごちそうを、私がパクパク。

          「濡れ手に粟」って、こういうことを言うのだろうか。

           

           たかりんさんはまた、人々への思いが熱く、 「東に病気の子供あれば、行って看病してやり、

          西に疲れた母あれば、行ってその稲の束を背負い」… 宮沢賢治のような人だ。

          クラスの友人に何かあれば、いつもいの一番に助ける。

          だから、彼女が来るといえば、 みんな何をさておいても集まってくる。

          この人の心の熱さは、どこから来ているんだろうと考えたことがある。

          そういえば、お父さんは夕張炭鉱の山を束ねる人だった。トップだ。

          「炭鉱の人は、朝、奥さんが必ず夫を玄関まで見送るのよ。

          これが今生の別れかもしれないから」 そんな話を聞いたことがある。

          この話は、なぜか忘れられない。

          石炭を掘る人は、毎日命がけで坑道に入った… そんなヤマの大勢の鉱夫たちに慕われていたお父さん。

          「父は、男らしい人だった」と彼女。

          このお父さんが病に倒れ、3人姉妹の長女の彼女は、十数年自宅で介護した。

          彼女の人に対する熱さ、物事に対する熱さの背景に

          私が一度も会ったことがない、彼女の父を見る。

           

          そうだ、この熱さは、また、もしかすると、 石炭を燃やした熱さかもしれないな。

          「炭鉱は、石炭だけは豊富だったから、ストーブはどんどんたいて、

          冬はとってもあったかかったのよ」ともいっていた。

          炭鉱出身の人の人生は、なぜか熱い。

          | - | 06:53 | comments(4) | trackbacks(0) | - | - |
          夢で逢いましょう
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             あっという間に9月も上旬をすぎてしまった。

            この夏もまた例年のように忙しく、 体がついていくのがやっと。

            懐かしい顔ぶれのお客さんも見えて わが宿ながら、

            10年の仕事の歴史を感じる。

            小さな下宿のような店ながら、 いいお客さんに恵まれているのが自慢だ。

            下宿人なら、中には困った人もいるだろうが、

            うちの宿は、お客さんが宿を盛り立ててくれる。 年のせいもあって、

            体はボロボロになっているが、 全国から来てくれるあの人、この人で、

            かけがえのない財産ができた。

             

             疲れて動けないとき、ちょっとの時間をみつけて

            水族館のある祝津に、海を見に行った。

            子供のころからよく海水浴に行った場所だが、

            久しぶりに高台に上って海を見渡すと、

            その眺めは、ほんとうに雄大ですばらしい。 人間は100年生きたら

            さすがに朽ち果てるが、 自然は頑としてほとんど変化しない。

            人間の小ささと、自然のスケールの大きさを 改めて感じる。

             

            この夏、たくさんのお客さんが来た中で、 おもしろいエピソードを

            残していった人がいる。

            年輩の男性が一人で四畳半の和室に泊まった。

            ほかのお客さんは、みんな帰ってしまったが、

            なかなか部屋から出てこない。 やっとのことで現れたと思ったら、

            「いや〜、いい夢見たよ。この部屋はいいねぇ」とニコニコしているのだ。

            「高校時代の初恋の人が夢に出てきたんだよ、それもはっきりと」

            「えっ、その人はいくつぐらいで?」と私。

            「いや、高校生じゃないんだけどね。30ぐらいかなぁ」

            「その後、会ったことはあるんですか?」

            「うん、去年クラス会で卒業以来初めて再会したんだ。

            夢がとってもリアルだったから、うれしくて。 そうだ、東京へ帰ったら、

            彼女の住所を調べて、さっそく手紙を出そうと思ってね。

            いま、ここでその手紙を書いていたんだよ」

            「それはよかった。この部屋は夢で初恋の人に逢える部屋、

            っていうの、いいですね」

            すると息子が「≪夢で逢いましょう≫ですね」 なんて、たまには粋なことを言う。

            そんな昔のテレビ番組があったことを、彼は知らないはずなんだが…

            「この宿は郷愁を感じるね」とお客さん。

            そして、帰り間際に

            「早く手紙を出そうっと。俺たちにはもう時間がない」

            その人は70歳だといった。

            話を聞いて、私もうれしくなった。

            そう、かもめやは、「夢で初恋の人に逢える宿」なんだ。

             

            つい最近、わが宿で、念願のたかりんさんとの再会を果たした。

            その話は次回に。

            おっと、またデータが消えちゃうといけねぇ。

             

            いつ見ても美しい

            昔はここで泳いでいた

            向こうに見えるはトド岩。小樽の人ならだれでも知ってる

            日和山灯台と右の赤い屋根はにしん御殿。山の下は水族館の仕切り

            | - | 07:31 | comments(7) | trackbacks(0) | - | - |