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かもめや日記

北海道小樽市にある小さな宿「おたる北運河かもめや」のブログです
おたる北運河かもめやのホームページは http://kamomeya.main.jp
暑さの中で、昼も夜も…
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    「言うまいと 思えど今日の暑さかな」

    どこかで聞いた句だが、ほんと、言ってもしかたがないけど暑い。

    小樽も数日前、32℃ぐらいになったことがあって、

    さすがに参った。

    というと、本州の人達は、「なに言ってるの、それに10℃たしてみな、

    それがこっちの暑さだよ」といわれるでしょう。

    わかっています。

    その暑さがどれほどのことなのか。

     

    と、北国の短い夏の暑さのことをこの日記に書いて

    一応文章を終えたところで、またしても操作ミス。

    一瞬にして、全部消えてしまった。

    あ〜あ。暑さのせいだけではないなぁ。

    年のせいも…

    パソコンの文章が消えただけならまだしも、

    自分の近々の記憶も消えつつあるとしたら…

     

    人は長年生きて、あまりにも多くのことを覚えていたら、

    頭がパンクしてしまうだろう。

    人間には、本能的に記憶の断捨離機能があるかもしれない。

    あまり忘れることを恐れず、自然にまかせることにしよう。

     

    と、ここまで書いた後、また10日もたってしまった。

    宿の混雑もピークを迎え、少ない体力をやりくりして

    仕事を続けている。

    わが宿には、舞鶴からフェリーで来るお客さんも

    多いのだが、通常は夜の9時過ぎに着く。

     

    この間は台風の影響で、船が遅れて、数日10時半ぐらいになった。

    その時間にお客さんを迎えるので、私も半分眠りながらの対応だ。

    そして、長い待ち時間。

    これがキビシイ。

    その間にしかたなしの読書が進む。

     

    最近は、芥川龍之介の随筆をみつけ、彼のナマの人柄に出会って

    友達になった気分になり、うれしくなった。

    余りにも彼の日常に引き込まれ、夜中に眠れなくなり、

    続きを読んでいたが、翌日はたとわれに返ったら、

    前夜は、彼が大量に睡眠薬を飲んだ日だった。

    翌日、彼は亡くなった。

    35歳だった。

     

    暑い季節に、根を詰めて仕事をすると、

    ふっと、世をはかなむ気持ちになるかもしれない。

    彼も2~3か月だらだらすごしていたら、また元気がわいてくる

    かもしれないのに。

    天才とは、思い詰める人なり。

     

    こんな時期、小樽は手宮線跡で行われるガラス市、

    潮まつり、花火大会など、イベントが目白押し。

    そして、かもめやにも関係者がよく訪れる北大落語研究会の

    OBによる発表会が札幌で行われた。

    私は、例年忙しくて行けないのだが、今年はちょっとだけ

    のぞいた。

    この日のトリは、このかもめや日記によくコメントをくれる

    koishi3さんだったのだ。

    会場でおめにかかったが、残念ながら、噺をきくところまではいられなかった。

    寝床家恋志さんの「一文笛」聞きたかったなぁ。

     

    それでも、ほかの人の噺を聞いて、おもしろいのなんのって。

    あんなに笑ったことはなかった。

    みんな、けっこうなお年になっているが、

    落語は、年を取るほどよくなるものだ。

    若いころにはなかった味が出て、年を取るのもいいなぁと

    思わせられる。

    周りのヒンシュクを買うほど大きな声で笑ったら、

    日頃の疲れ、頭のもやもやがとれて、すっきりした。

    ナチュラルキラー細胞を活性化させるという笑いの効用を

    体感した。

     

    芥川も、落語を聞いて笑って、2~3日遊んだら、

    あんなことにはならなかったのに、と悔やまれる。

     

     手宮線跡のガラス市

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    | - | 08:02 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
    野の花をさがして
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      曇りのち雨、雨のち曇り…

      このところ梅雨模様が長く続き、北海道らしくない夏の始まりだ。

       

      かもめやの唯一のもてなしとなっている野の花の生け花、

      いや、一輪ざしといっていいのか、宿泊の部屋に飾る花をさがしに行くのが

      私の日課となっている。

      手宮線跡の遊歩道や北運河、近くの道端など、

      ありとあらゆるところから雑草をさがしてきて、

      2~3種類を組み合わせ、花瓶にいける。

      少し前はマーガレットと赤つめくさだったが、

      今は、紫つゆくさとどくだみがひっそりと咲いている。

      時には雨に濡れながら、草むらに入っていき、

      花を摘む。

      早朝、今日は何があるか、期待しながらさがして歩くのだが、

      これが毎日となると、なかなかきびしい。

      なかったらどうしよう、これがなかったら、

      あそこのあの草で、とか、いつもあれこれ考えている。

       

      野の花にこだわるのは、そのひそやかな強さ、

      その草花が本来持つ美しさに惹かれるからだ。

      どの花も競うことなくつつましく、

      独自の花を咲かせている。

      そして、踏まれてもいつの間にかすっくと立ち上がる。

      自分もこのようでありたいと思う。

       

      もうひとつ、野の花のよさは、実利的にはタダだから。

      毎日これを花屋で買うとなると大変。

      ま、野の花のない冬季は、花屋の花を使うのだが。

      いつも道端の草花を、目をさらのようにして見ているうちに、

      1年を通して、どこでどんな野草が咲くのかを、

      けっこう細かに知るようになった。

       

      「今朝も野の花をさがして、手宮線跡を歩きました」と

      知人の年配の女性へのはがきに一言書いた。

       

      ある日、花屋さんから大きな花の包みが届いた。

      「あれっ、今日は私の誕生日でもないし、誰かの命日でもない、

      何の記念日でもないのに、どこからだろう」

      送り先を見ると、先日はがきを出した年配の女性からだ。

      年配といっても、この人はもう90歳。

      「え〜っ、どうしたんだろう」

      その花の包みを見ると、なんと、赤や黄色、ピンクの花などではなく、

      花束の添えに使うようなシックな草や木の実、白い小花を

      つけた木の枝のような、何とも渋くおしゃれな草や枝なのだ。

      うわ〜っ、こんなセンスの良い花束は初めて。

      しばし、うっとりしていたが、

      送り主の女性にお礼の電話をして、うれとしさと同時に、

      驚いた気持ちを伝えると、

      「あなたが毎日の野花をさがすのが大変、とはがきに書いてあったから、

      少しでも手伝ってあげようと思って、それに近い花を

      送ったのよ」という。

      彼女のあまりの思いにうれしい絶句。

       

      彼女は数年前、私が北海道新聞に時々

      短いエッセイを書いていたときに、感想を絵手紙に

      書いてくれた人である。

      その絵手紙の絵は、華やかで美しく、

      そこに自分が詠んだ短歌も載せていた。

      なんと、恋の歌なのだ。

      いつもすてきな絵手紙をくれるその人と話しているうちに、

      彼女が私の大学の先輩であり、その学校が

      女学校だった時代の人であることが分かった。

       

      以前かもめやに、20歳ほど若いボーイフレンドらしき人と車で

      訪ねて来てくれたことがある。

      80代終わりとは思えない、美しい人だ。

      彼女に、「今もとってもすてきですけど、若いころは

      モテモテだったでしょう」というと、

      「ええ、まぁね」と笑って、「学校時代、女子校でしょう、

      女の体操の先生で、宝塚の男役みたいな、みんなの

      憧れの人がいたの、

      その先生にすっごくかわいがられて、朝礼の時も

      一番前に連れ出され、目立っちゃって、困ったのよね」

      といった。

      はぁ、モテるって、そういうこともあるんだ。

      女性にかわいがられるってこと…

      ひと時代前の、私の知らない世界を、

      この人に教わった。

       

      野の花から、とんだ話になった…

       

      紫つゆくさ

      ドクダミの清楚な姿が好きだ

      手宮線跡の隠れたの野草の畑

      月見草も風情がある

      一輪の白いレースフラワーも、この後かもめやの部屋に飾られる

      ことになる

       

       

       

       

       

       

       

       

      | - | 07:47 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
      聖地のシンボルツリー
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         西の方は豪雨の被害が出ているが、北海道も長雨続きで、

        地球に何か異変が起きていると思わせられるこのごろ。

        宿の方も、観光シーズンに入り、それなりに忙しい。

        少ない体力をやりくりするために、

        体に自然エネルギーを取り込む方法をあれこれ考えている。

        マルコをつれて岸壁に行き、潮風を吸い込んだり、

        手宮公園の芝生の斜面にあるシンボルツリーの周りを歩いたりと、

        できる限りの工夫をしている。

         

         中でも一番効果があるのは、手宮公園の、とある木のところで

        休むことだろう。

        昨年亡くなった知り合いの歯医者さんが、

        死の4日ほど前に、どうしても手宮公園に行きたいといって、

        自分で車を運転していったそうだ。

        お世話している人の腕につかまって、やっとのことで

        その木のところへ行き、芝生の上に横になったという。

         

         病状が進んで、医者にさじを投げられたとき、群馬県の一人の

        巫女さんのような人を紹介された。

        その人のところへ行って、数か月いのちを長らえた。

        結局亡くなったのだが、その巫女さんは、

        亡くなった人からのメッセージを伝えることができる人で、

        「この方は、魂の位が高く、神様と言ってもいい人です。

        現世でお世話になった方々に、≪何か困ったことがあれば、

        この場所へ来て、私のことを思い出してください。

        悩みを伝えてくれれば、私が助けてあげましょう≫

        と言っています」といった。

        先月、実際にその巫女さんが手宮公園に来て、

        その木のところで何かお祈りをして、このことを告げたのだ。

         

         日本昔話にあるような世界だが、ほんとうのことだ。

        この歯医者さんは、犬が好きで、

        マルコが生まれて3か月で牧場から来たばかりの頃、

        めちゃくちゃ暴れて、手にかみついたりしていたが、

        「犬はこれくらい力がなきゃだめだよ」といって、

        革の手袋まで買ってきて店に寄り、  

        マルコを抱いて咬ませていた。

         

         数日前、常連さんの大阪のおばちゃんたちが来た時、

        マルコを連れて2人をその木のところへ連れて行った。

        長雨が一瞬晴れたそのとき、眼前に開ける海も緑も

        本当に美しい。

        おばちゃんたちに、「ここはほんとうにパワースポットになったのよ」

        といって、その話を伝えた。

         

         マルコを例の木につなぐと、喜んでグルグル回っていたが、

        そのうち何かをさがし始めた。ドッグフードを見せても

        私たちの方は見向きもせず、遠くをじっと見つめたり、

        木の上を見たりしている。

        昔、犬を何頭も飼っていたというおばちゃんのひとり

        ヤエさんは、

        「あれっ、マルコがへんだ、誰かをさがしているみたい」

        といった。

        そう、あの歯医者さんが降りて来たんでしょう。

        「マルコ、よく来たね。大きくなったなぁ」と。

         

         息子は、毎日夕方になると、マルコを手宮公園に連れて行って、

        緑の中を散歩させてから家に帰る。

        「手宮公園に行くと、なんだか体調がよくなるんだよ」

        と、彼はいつも言う。

        ほんとうに、心身の疲れがとれるのだ。

         

        小樽の隠れた聖地、パワースポット、あの木の下は、

        自然の治療室といってもいいかもしれない。

         

         

         

         

         

         

        | - | 07:04 | comments(8) | trackbacks(0) | - | - |
        サマータイム
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          あちこちの山の斜面が白く見えたかと思ったら、

          アカシアの花が一斉に咲き、そして散っていったのだった。

           

          週末の朝、いつものようにマルコをつれて手宮線跡を歩き、

          運河公園に行った。

          すると、少し離れたベンチに、ムーミンの絵本に出てくる

          スナフキンに似た細身の人が、三味線のような楽器を

          縦にもって、弓を左右に動かし、演奏している。

          流れてくるメロディーは、なつかしいジャズの名曲サマータイム。

          風のようにヒューゥと吹いてくる少し悲しげなこの音は、

          私の琴線に触れた。

          「琴線に触れる」言葉通りの体験だ。

          だいぶ離れた場所で、しばらくこの音を聞き、

          心を集中していた。

          すると、その人は立ち上がり、楽器を持って歩き出した。

          噴水の向こうから、ぐるっと回ってこちらの方へ来るようだ。

          男性か女性か、年のころは? いずれもわからない。

          すると、その人の後ろ、1mばかり後を黒っぽい猫のような小さな動物が

          トコトコ歩いてくるではないか。

          あれっ、野良猫かな?

          その人と小動物は、

          だんだんこちらへ近づいてきた。

           

          「おはようございます」

          どちらからともなくあいさつをする。

          犬を連れて散歩する人たちは、出会うと、知らない人でもこうして

          あいさつを交わすのだ。

           

          その人は結構年輩の女性だった。

          連れていたのは、猫ほどの大きさの犬。

          「素敵ですねぇ。その楽器はなんですか?」と私。

          「胡弓なんですよ。まだ始めて5年ぐらいなんです。

          なかなか練習する時間がなくて」と彼女。

          「サマータイム、大好きです。こんなところで聞けるとは

          思わなかったわ」と私はしみじみ言った。

           

          マルコとその小さな犬は、けんかもせず、鼻を突き合わせて

          お互いに相手の様子を探っている。

          「仕事で夜勤もあるものですから、せめて休みのときは

          こうやって公園へ連れてきて散歩させようと思って」

          看護師さんか介護士さんかもしれないな、と思う。

           

          それにしても、この物悲しい胡弓の音色でのサマータイムは

          意外にもぴったりだ。

          この一連の短い時間、異次元に行ったような気分だった。

          すでにこの世を去った人が、人として生きた時間を思い出すような…

          そう、自分の人生を振り返ると、音楽にすれば「サマータイム」だな…

          私はなんだかそんな気がしてしかたがない。

           

          人は、自分のこれまでの人生を、ある1曲で表すとすれば、

          どんな曲になるのだろう。

          1曲がむずかしいとすれば、その時々の曲を。

          若いころはモーツアルトの「トルコ行進曲」

          中年からはベートーベンの「運命」、晩年は北島三郎の「与作」、なんてね。

          考えてみるのもおもしろいかもしれない。

           

          運河公園

          向かいの木下のベンチで胡弓の演奏をしていた

          噴水の上でカモが休んでいる

          いつも公園の木につないで、マルコを遊ばせている

           

           

           

           

           

           

           

           

          | - | 07:56 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
          祝津でにしん群来まつり
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            ようやく晴れの日が多くなって、手宮公園の斜面は、ぼたんとつつじの花ざかり。

            夕方マルコを散歩させに公園にいくと、深紅、白、ピンクの大輪のぼたんが

            満開で、そばを通ると、いい匂いが漂う。

            ほとんど人がいないこの公園は、小樽湾が一望でき、

            この世の天国ともいえるほど。

            体調がすぐれない人は、ここへ来るとよくなる。

             

            こんな季節に、近くの祝津海岸で、にしんの群来にまつりがあるという。

            町のいろんなイベントにはなかなかか行かないのだが、

            お昼少し前に屋台が出て、魚料理が食べられるというので、

            行ってみた。

            石の浜辺の前に屋台のテントが張られ、潮太鼓の演奏が行われていた。

            若者、女、子供が威勢よく太鼓をたたく。

            海を背中に、太鼓の音が響き、ニシン漁が盛んな時代のにぎわいを

            ほうふつとさせた。

            まさに、血わき肉おどる、という感じだ。

             

            子供のころはこの目の前の海でよく泳いだ。

            小樽の子供は、岩の海でも平気だ。

            こっちの岩からこっちのあっちの岩までだんだん遠くへ泳げるようになるのが

            うれしかった。

             

            さて、目の前の屋台では、つぶ貝やほたてを焼いている。

            貝の上にウニをのせて、炭火で焼いたものも並んでいた。

            祝津の崖の上にノイシュロスというホテルがあって、

            ここは料理がおいしいといわれている。

            このホテルが屋台を出し、シーフードカレーと魚介類のスープを

            売り出していた。

            私はスープ、息子はシーフードカレーを食べた。

            カレーには、しゃこ、エビ、ホタテが入り、

            スープにはホタテ、エビ、つぶ貝にガーリックフランスパン

            が入って、ミルク味。なかなかおいしい。

            そのあと、ニシンのつみれ汁を食べてみた。

            これは初めての味だ。

            ニシンのかまぼこだが、これもけっこうおいしい。

            海辺の石の上に置いて、写真を撮った。

            するとカラスが、別の人のつみれをさっとくわえて

            逃げて行った。

            油断もスキもあったものじゃない。

            外でのイベントで食べるときは、カラスに注意が必要だ。

            都会ではあまりないことだろう。

             

            久々に祝津の海を見て、小樽っ子の血が騒いだ。

             

            潮太鼓の演奏に小樽っ子の血が騒ぐ

             

            魚介のスープにシーフードカレー

             

             

            手前は貝の上にウニをのせて焼いている

             

            ニシンの炭火焼

            昔はこんなところで泳いでいた

             

             

             

             

             

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